ヘイト実験12
実はヘイト実験を半年ぐらい前にも少しやっていたのだけれど、
そのときは実験データを分析する目途すら立たなかった。
今にして思えば、当時上手く分析できなかった原因は、3つの点を把握していなかった所にあった。
- ヘイトの計算で一打ごとに切り捨てが行われる為に、総与ダメの大小とヘイトの大小が逆転しうる事。
- マイナスのヘイトがあるという事。
- 職によってダメ毎のヘイトが(スキルや装備等の効果を除いても)異なりうるという事。
今回、こういったことがはっきりしたので、ようやく本当に知りたかったことの調査ができるようになった。
オーバーヒール
早速、オーバーヒール分のヘイトを調べてみたい。
例えば、LPがMAXより100少ないキャラが居たとして、プリがLP500回復のスキルを掛けた場合、
画面の緑色の数字は500と表示されるけれど、実際の回復量は100。残りLP400分はオーバーヒールと
呼ばれる。
このオーバーヒール分にヘイトが付くかどうかという話題は以前からあって、「ヘイトになる派」と
「ならない派」が居た。
自分の場合、結構前にした実験で「多分ならない」という結論を得てはいたけれど確信を持てる程では
なかった。
実験
そこで、プリがオーバーヒールの発生する状況で自分自身をヒールし、
オラクルが叩いてタゲを奪うという実験をしてみたい。
まずは、比較の為に予備実験として、オーバーヒールの発生しない状況で実験し、
次に、オーバーヒールの発生する状況で実験する。
結果
87打目 (総与ダメ 870)でタゲが移った。
425*1.5=637.5 なので、予想通りの結果。
実験結果
75打目 (総与ダメ 150)でタゲが移った。
予想では、75打目でちょうどヘイトが並び、76打目でタゲが移ると思っていたので、少し意外。
原因としては2つくらいありそう。
- 内部的な回復量は実際には(例えば) 99.5とかだった。
- 通信遅延などで、実際の与ダメとダメージメータの表示がずれていた。
分析
いずれにしても、オーバーヒール分はヘイトに寄与しないことは分かった。
ヘイト実験11
今日は、ナイトとオラクルとでヘイトの比較をしてみる。
以前も同じような実験をしたのだけれど、ちょっと結果に不安があったので、
改めて調査してみる。
実験
フレのサブナイトさんに手伝ってもらい、こんな実験をする。
三角危険でナイトがミノを一撃だけ叩く。ミノのタゲはナイトに行く。
それから、オラクルがミノを叩き、何回叩いたらタゲが移るかを調べる。
ナイトの一打は 545
オラクルの一打は 10
実験結果
87回でタゲが移った。総与ダメは870
分析
やはり、与ダメ1当たりのヘイトの量は、プリ/オラクルよりナイトの方が大きいみたい。
プリに比べて、どのくらい多いのかを計算してみると1.59という値が出てくる。
なぜ、こんな中途半端な値なのかよく分からない。
ヘイト実験10の分析
昨日の実験の分析をしてみる。
キュアウン1 → その後 41回叩くとタゲが移った。
キュアウン2 → その後 5回叩くとタゲが移った。
この結果から, キュアウンを1回かけた時点でヘイトが -40 で、
その後キュアウン1回でヘイトを 36 稼げる、と分かる。
ヒールの直前のヘイトの状態
昨日のキュアウンについての結果と、その前のエンハンスドキュアについての結果を比べてみる。
エンハン: 1回分のヘイトは6で、 最初に掛けたときのヘイトは -70
キュアウン: 1回分のヘイトは36で、最初に掛けたときのヘイトは -40
このことから、最初にヒールをしようとすると、ヒールの直前にヘイトが -76 になると考えるとつじつまが合う。
マイナスのヘイトというのは奇妙な感じがするけれど、プリにタゲが行きにくいようにする配慮だと考えれば、納得できるかも。
ヘイト実験10
今日はヘイト実験9でやったのと同種の実験を
「エンハンスドキュア」のかわりに「キュアウーンズ」でやってみる。
実験
三角危険でプリがミノに近づいてタゲを取る。次に、オラクルがプリにキュアウーンズを掛け、
それからタゲが移るまでミノを叩く。
キュアウーンズ1回分の回復量は、表示上は48だけれど、内部的には48.4になっている。
オラクルのミノへの1打のダメは2で、ヘイトは1
結果
キュアウーンズ1回のみ
キュアウーンズの後みのを叩くと 41回目でタゲが移った。
キュアウーンズ2回
2回キュアウーンズをしてから叩くと、5回目でタゲが移った。
キュアウーンズ3回
3回キュアウーンズをすると叩く前にタゲが移った。
今日は実験のみで分析は後日。
ヘイト実験9の分析
昨日の実験結果を分析してみる。実験結果の数値部分だけ取り出してみると、こんな感じ。
1 → 71
5 → 47
9 → 23
10→ 17
11→ 11
エンハンスドキュアの回数をx、叩く回数をyとすると、この実験結果は
y=77-6*x
という一次関数と完全に一致する。ここから分かることは、まず
(1) エンハンスドキュア1回でヘイト6が稼げる
という点。そして、この実験結果を説明するには、
(2) 最初にエンハンスドキュアを掛けたときに、オラクルのヘイトがマイナス 70 になる
というかなり意外な仕様になっていると考えなければいけない。
検証
マイナスのヘイトがあるなんて奇妙に思えるけれど、こう考えると昨日の実験結果をきちんと説明できることを検証してみる。
最初にプリが近づくだけでミノを釣る。ここでオラクルがミノを叩けば与ダメ2でもタゲは移るので、この時点でのプリのヘイトは0なはず。
しかし、オラクルがエンハンスドキュアするとヘイトが -70 になる。こう考えると、71回叩けばタゲが移る事に説明が付く。
一方、最初にエンハンスドキュアしてから、さらにエンハンスドキュアを4回 (最初の一つと合わせて合計5回)かけると、エンハンスドキュア1回につき、ヘイト6なので、 -70 + 6*4 = -46 となり、47回叩いてタゲが移ることが説明付く。
9,10,11の場合も同じような計算で説明が付く。
ヘイト実験1の分析
この仮説によって、最初のヘイト実験の結果を説明できるか考えてみる。
http://ochanikki.hatenadiary.jp/entry/2018/10/28/000000
この実験では、プリがミノを釣り少しダメを与えてから、オラクルにタゲが移るまでエンハンスドキュアをかけた。
釣りのみ(与ダメ0)のとき
実験では、エンハンスドキュア13回でタゲが移った。一方、今回の方法で計算すると
- 70+6*12=2
なので、13回で移るのは理論通り
釣りの後に与ダメ33のとき
プリのヘイトは15 になる。オラクルのヘイトが15を超えたときにタゲが移るはず。
実験では、16回で移った。 今回の方法で計算すると
- 70+6*15=20
なので、16回で移るのは理論通り。
釣りの後に与ダメ66のとき
これは、与ダメ33を2回与えているので、プリのヘイトは32になっている。
実験では19回でタゲが移った。
- 70+6*18=38
なので、これも理論通り。
18回叩いた段階で -70+6*17=32となり、プリとヘイトが並ぶけれど、これではまだタゲは移らない。
なので、最初のヘイト実験もきちんと説明が付く。
感想
マイナスのヘイトがあるというのは少し受け入れがたい事ではあるけれど、
それによって今までの実験結果が全て説明が付く。
ヘイト実験9
アクティブマップでのヒール
三角危険のようなアクティブマップでは、敵に近づくだけでタゲが来るけれど、
その状態ではヘイトは0のまま。その証拠に、プリがタゲを持った状態でオラクルが与ダメ2(=ヘイト1)を与えると、オラクルにタゲが移る。
流れとしては、こんな感じ。
プリが敵に近づく → タゲがプリに行く → オラクルが叩く → タゲがオラクルに移る
ところが、オラクルが最初に、エンハンスド・キュアーを使うと、こんな感じになる。
プリが敵に近づく → タゲがプリに行く → オラクルがエンハンスドキュア → オラクルが何度か叩いてもタゲが移らない
ちょっと不思議なこの現象を調べてみたいのだけれど、まずはとっかかりとして、エンハンスドキュアの後、何回叩いてタゲが移るのかを測定してみる。
ヘイト実験 一旦まとめ
いまヘイトのことをずっと調べていて、少しずつ分かってきている所。
これからも暫くこの実験を続けるつもりだけれど、一旦ここまでのところをまとめてみる。
ヘイトの仕組み
ヘイトは恐らくこんな感じになっている。
- 与ダメは、一打ごとにダメ量*0.5の切り捨て分だけヘイトがたまる。
- ヒールは、1回ごとに回復量*0.75の切り捨て分だけヘイトがたまる。
総与ダメとの関係
与ダメヘイトは、実践上はダメージメータの総与ダメの半分と考えてよい。
ただし、ヘイト実験などで小さな与ダメを重ねる場合には、切り捨てられた分の誤差が蓄積する。
例えば、与ダメ3を10回繰り返すと、総与ダメは30でヘイトは10。
一方で、与ダメ4を6回繰り返すと、総与ダメは24なのにヘイトは12。
こんな風に、総与ダメとヘイトの大小が逆転しまう事がある。実際の狩りでは全く問題ないけれど、ヘイト実験をするときは注意が必要。
ヒールと与ダメの関係
与ダメは「*0.5」、ヒールは「*0.75」が付く。この数値は現時点では概算に過ぎない。今後、もっと数値の精度を上げるための実験もする予定。ただし、大まかにはこのくらいの値のはずなので、ヒールによる回復量の1.5倍のダメを与えて、やっとタゲが取れることになる。
他職との関係
以上の実験は、基本的にすべてプリとオラクルでやっている。なので、職が変わると計算法も変わってくる可能性がある。とくに、0.5倍の部分が変わる可能性が高く、例えばナイトの場合はこれが1.0になるっぽい。