雄々しいと巧み(%)の比較

古代語の「雄々しい」と「巧み(%)」のどちらが強いのか、というのは割とよく聞く話題。そしてそういう話の時にたまに出るのが「ソサはスキル攻撃が主体なので、巧みの方が良い」という説明。

経緯

「ソサは巧みの方が強く、他職では雄々しいの方が強い」というのは、かなり初期のころから検証されていて分かっていたこと。けれど当時は、攻撃力が決まる計算式が完全には分かっていなかったため、「何故ソサだけが巧みの方が有利か?」の理由までは分からず、とりあえずそれっぽい理由として「ソサはスキル攻撃が主体なので」というのを付けたのだと思う。

ソサに巧み(%)が強い理由

今では攻撃力の計算法が完全に分かっているので「ソサでは巧み(%)の方が強く、他職では雄々しいの方が強い」となる理由もきちんと分かる。

それは、「ソサは属性付き魔法が攻撃の主体で、スペルエンハンスがあるから」というもの。

属性スキル

ロードスでは属性付きスキルと非属性スキルとで攻撃力の計算法が異なっている。属性付きスキルでは、巧み(%)の効果が4倍になる。

なので、ジャベリン以外は全て属性付きスキルのソサはこの恩恵を大きく受けることになる。

スペルエンハンス

ソサ以外にもエレとウォロも属性スキルが攻撃の主体。けれど、この2職でも巧み有利とはならない。その違いはスペルエンハンスにある。

とあるソサさん

「ソサでは巧み(%)の方が強い」という事を改めて確認するために、あるソサさんに協力してもらった。そのソサさんのステはこんな感じ

魔法スキル攻撃力上昇 138, 23.1%
知力 39

魔功(レイズなし) 3667-3804
魔功(レイズあり) 3902-4047

スペルエンハンス(lv35) (スキル攻撃力+70)

基礎攻撃力を求めてみる

レイズなしに比べて、レイズありでの魔功の増加は

4047- 3804=243

となる。レイズは攻撃力25%増なので、素の攻撃力は

243/0.25 = 972

と分かる。ただし、この値は知力による増加も含んでいる。

0.7*(1+0.06*39)=2.338

から、知力の効果は2.338倍。なので

972/2.338 = 415.74

となり、これが知力分を除いた基礎攻撃力の値。

雄々しいと巧みなの比較

雄々しいは、この基礎攻撃力415.74に掛かる。
一方、巧みはスキル攻撃力上昇138に掛かる。

ここで、属性攻撃では巧みの効果が4倍になる事、さらに同じ古代語レベルなら、巧みの数値の方が1.1倍なことを考えると

415.74138*4*1.1 を比較し、前者が大きければ「雄々しい」、後者が大きければ「巧み」が有利という結論になる。実際に計算してみると

138*4*1.1=607.2

となり、巧みの方が有利。

無属性だと?

仮にステが全く同じで、無属性スキルが攻撃の主体だった場合、「4倍」が無くなるので

415.74 と 138*1.1=151.8 の比較となり、雄々しいの方が強い。

物理攻撃は全て無属性。なので、物理職では雄々しいが有利という事がここからも分かる。4倍があるとないとでは全然違う。

スペルエンハンスがないと?

仮にステが同じで属性付きスキルを考えたとしても、スペルエンハンスがなかったとすれば、スキル攻撃力上昇が今より70少なかったはず。となると

415.74 と (138-70)*4*1.1 の比較になり

(138-70)*4*1.1= 299.2

となり、やはり雄々しいの方が有利となる。

スペルエンハンスの存在が「ソサでは巧みが有利」となる理由の大きなウェイトを占めていることがここから分かる。
例えばエレにはスペルエンハンスのようにスキル攻撃力を上げるパッシブがないため、雄々しいの方が有利。

攻撃力が上がると?

攻撃力が上がってくるとソサでも雄々しいの方が有利になってくるのではないか?
という話はたまに聞く。

これは、確かに原理的にはその通りだけれど、あまり現実的でないと思う。

「攻撃力が上がる」と言っても、知力やバフで上げる分には意味がない。知力やバフの恩恵は、雄々しいにも巧みにも等しくかかる。なのでこれらの存在で優劣が逆転する事は無い。

ソサで雄々しいが有利になるには、純粋に「基礎攻撃力」が上がらないと行けない。
ステで言うと「(魔法)攻撃力+?」というやつで。代表的なのはBツリーやハーピィ。

上で例として挙げたソサさんの場合、

607.2-415.74 = 191.46

なので、基礎攻撃力をあと191上げなければいけない。これは、「Bツリーをあと5匹つける」とか「ハーピィ(宝石)をあと10個つける」とかしてやっと優劣が逆転するレベル。

今後のアプデ次第で絶対に起こりえないとまでは言い切れないけれど、
常識的範囲で考えるなら「ないだろうな」という感じ。